ログハウス暮らし

BESSの家 ログハウスでの暮らし・読書・映画の記録 

映画 パーム・スプリングス 感想 最高に有意義なタイムーリープ無駄遣い映画

マックス・バーバコウ監督、アンディ・サムバーグ、クリスティン・ミリオティ主演の映画 パーム・スプリングス

 

監督のマックス・バーバコウは初めて観る名前だと思っていたら、これまでは短編映画を手がけており、本作が長編映画初作品とのことです。

 

本作でまず気になるのが、ポスターの"バカンス満喫型タイムループ・ラブコメディ"という謎の紹介文。

鑑賞後に改めて読むと、確かに作品の内容をしっかりと表しているのですが、紹介しているようで初見では何も分からない独特な紹介文になっています。

 

作品は紹介文にもあった通り、タイムループがストーリーの主軸になっています。

イムループ系の作品は大きく分けると本人が意図的にループするモノと、意図せずループしてしまうモノがあるかと思います。

意図的にループするモノだと失敗をやり直す/理想の人生とするために(こちらの場合は意図的に)ある期間をループする、

意図的で無いモノだと多い条件分岐を繰り返しながら抜け出す方法を探し続けるという作品が多く、

本作は後者の設定となりますが他の作品と異なるのは、繰り返される時間から抜け出そうとするのではなく繰り返されることを利用してただただ楽しむところにスポットライトを当てている点です。

 

正確には主人公のナイルズも、ループに巻き込まれたサラも初めは抜け出すために試行錯誤しますが、あるところで諦めその生活を楽しむ方向へシフトします。

 

眠ったり、死んでしまうとリセットされ起点に戻る・ループする先も変化することなく常に同じ日付の朝へとループするという設定も観る側からすると分かりやすく、余計な頭を使うことなく楽しむことが出来ました。

 

 

アバウトタイム、時をかける少女、東京リベンジャーズなどなど、タイムループ(タイムリープと呼ぶ作品が多いですかね)を扱う作品は多くありますが、ループできる特権をこんなに無駄遣いする作品は未だかつて無いのでないか、、と、他の作品とは全く違った魅力がある作品だと思います。

 

2度目の鑑賞をしたくなる仕掛けも有るので、ふざけたストーリーを楽しみながらも至る所に目を配りながら鑑賞して下さい。

 

自分だったら、今日を繰り返すことになったらどうするのか

もちろん仕事なんて行かないけど、最初は家族とさまざまな過ごし方を楽しんで、旅に出だすだろうなと、無限の時間の中で何か学ぶことをできるけどきっと他のことに飽きてからなのかな、など鑑賞後の妄想に耽るのにもピッタリの作品です。

 

性描写の関係でPG12となっているので、その点だけご注意を。

 

マックス・バーバコウ監督は今後ジュリア・ロバーツジェニファー・アニストン出演のボディスワップコメディの公開の予定もあるとのことで、楽しみに待ちたいと思います。

 

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映画 マッドマックス フュリオサ  怒りのデスロード前日までを描くフュリオサの怒りと狂気の話

監督は前作 怒りのデスロードに引き続きジョージ・ミラー監督 フュリオサ役にはアニャ・テイラージョイ、ディメンタス将軍役にはアベンジャーズシリーズでソー役を演じるクリス・ヘムズワース

 

フュリオサの幼少期から始まり、怒りのデスロードでフュリオサとイモータン・ジョーの妻たちが脱走する前日までを描いている本作。

6/21時点で映画館での上映もポツポツと終わり始めていますが、ぜひ前作を予習し映画館のスクリーンで観てほしい作品でした。また、今作のラストが前作の直前に繋がるストーリーということもあり、鑑賞後に再度怒りのデスロードを見直すとさらに楽しめます。

 

ショートバージョンの予告編はこちら⇩

www.youtube.com

 

公式のモノですが、こんな予告もあります⇩

5分を超える予告で盛大なネタバレ予告となっているので、苦手な人は要注意です。

映画館へ行くのを迷っている場合は思い切ってこれを観て観るのもアリかと思います。スクリーンで観たい!と思えるかと

www.youtube.com

 

前述した通り、すでに映画館での公開が絞られてきていますが、ぜひとも映画館で観て欲しい作品です。

予告編にも一瞬登場しますが、デスロードでの戦闘シーンの没入感は前作に行き続き凄まじく、10分弱?の戦闘シーンが息継ぎなく続くので、あのシーンを観るためだけでも行く価値はあると思います。

 

また本作はフュリオサが持つディメンタス将軍への怒りなどの感情の部分もかなり丁寧に時間を使って描かれているため、アクションシーンの激しさだけでなく、美しい映像を使ったフュリオサへの感情移入の部分も醍醐味です。特に終盤で描かれていた砂嵐が去った後の砂漠にフュリオサとディメンタス将軍2人だけが描かれるパートではフュリオサ怒り・狂気がズズっと心の中に入ってくるので、精神的にもかなりやられる(作品自体の長さも148分と長いし)作品です。

 

 

観終わった後に知ったことですが、フュリオサの幼少期を演じた子役の子が、やたら成長後のフュリオサを演じたアニャ・テイラージョイに似ているなと思っていたら、子役の子にディープフェイクを用いてアニャ・テイラージョイの要素を合わせ込んでいたようです。

このやり方自体には賛否両論、さまざまな意見があるようですが、純粋に映画を観た(特にその手法が用いられていることを知らない状態で)側としてはキャラクターの成長をシームレスに繋げられるので違和感なく作品に没頭できるように感じました。

 

もちろん、役者の方の尊厳や権利が守られた上に成り立って欲しいですが、生成AIが動画作成もできるようになった現代では、作品としてのクオリティを上げる目的でそういった新たな取り組みを進めていけるのは良いではないでしょうか。実在する役者が1人も出演しない映画なんてのも、そう遠くない未来に作られるでしょうし。

 

そんな話をしつつも、本作ではマックスも一瞬登場しており(出演していたのは怒りのデスロードでスタントマンを担当された方のようですが)その瞬間はやっぱり嬉しくなりますし、例えばそれがCGでした と言われたとすると、それは違うでしょ となる気もするので、上手くバランスを取ってくれるといいなとは思ってしまいます。

 

 

脱線しましたが、来週末くらいまでは映画館でも上映が続くかと思うので、ぜひ前作を復習の上観に行って下さい。

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ガジュマル育成記録 初代と挿し木した子どもたちの成長

初代のガジュマルを購入したのが2016年4月。

ここから観葉植物にハマり、自然と共存出来るログハウスへの憧れにも繋がっている気がします。

 

この記事では親ガジュマルの育成と挿し木で増えた子どもたちの育成を記録していきます。

 

2016年4月

お店から買ってきた状態。今見ると既に鉢の大きさが合ってない気がしますが、ここから育成がスタートしました。

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2016年6月

少し徒長してきていたので、葉数を減らすついでに挿し木。

土はホームセンター等に売っている挿し木用の土を購入して使っていました。水捌けが良いですが、発根して観葉植物用の土に変えるまでは毎日水やりが必要です。

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2016年8月

この頃には発根し、新芽も増え始めています。

本当は挿し木用の土から通常の観葉植物用の物に変えるべきなのでしょうが、この時点ではまだ土を変えていませんでした…

ただ、2本挿し木をして2本とも見事に成長してくれるのはさすが生命力溢れるガジュマルです。
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2018年2月

ここから単体での写真があまり残っておらず期間が空いてしまいますが、挿し木で増やした2本のうちの片方です。

(このタイミングでの写真が無いだけで、親ともう片方の挿し木したものも元気です)
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2018年5月

徒長しまくってガジュマルの魅力である幹と根より枝葉のほうが目立っているパターン。

お店で陳列されるガジュマルではまずあり得ない状態ですが、極力手を加えずに、をテーマに育てていた時期なのでこんな見た目をしています。
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2019年6月

挿し木した2本も幹が少ししっかりしてきたので形を整えるためにガッツリと切り戻しした状態です。

ここまで切り戻し等せず、自由に伸ばしていたからか、こちらもガジュマルらしからぬスッとした出立ちになっています。
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2024年6月

そしてまたガッツリ期間が空いてしまっていますが、2024年6月の状態。

前回の写真から5年が経っていますが、植え替えや土の交換などのメンテナンスをサボりがちだったため、葉もあまり元気が無い状態になってしまっています。

 

たださすがに5年の歳月が流れているので幹はだいぶ逞しくなってきました。

これからまたきちんとメンテナンス、記録を続けていきたいと思います。

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映画 ザ・ハッスル 感想 アン・ハサウェイの貴重なコメディ作品

クリス・アディスン監督、アン・ハサウェイレベル・ウィルソン、アレックス・シャープ、ディーン・ノリス出演の映画 ザ・ハッスル。

 

プラダを着た悪魔マイ・インターンなどのアン・ハサウェイピッチ・パーフェクトなどのレベル・ウィルソン主演のコメディ作品、あまりコメディのイメージの無いアン・ハサウェイですが、レベル・ウィルソンのパワーで完全にコメディに引き摺り込まれている感じです。

 

前回感想を書いたアイデア・オブ・ユーもアン・ハサウェイ主演の映画で、彼女の美しさがキャラクターに大きく影響している部分は同じですが、この2作ではまた違った印象を受けるので2作続けて観るのも楽しいかと思います。

onecoffeelog.com

 

 

ザ・ハッスルの感想に戻ります。

ストーリーは、女詐欺師の2人、ジョセフィーヌアン・ハサウェイ)とペニー(レベル・ウィルソン)が偶然同じ電車に乗り合わせたことで出会い、ジョセフィーヌをある大物詐欺師と勘違いした結果 弟子を懇願するペニーと、それを断って自国に帰国させたいジョセフィーヌが、お互いの主張を賭け共有のターゲットから大金を騙し取る勝負をする話。

 

ストーリーとは裏腹にあくまでコメディ作品なので、主軸となる共通のターゲットを詐欺にかける勝負の最中も、2人の小競り合いが繰り広げられます。

気品高く、優雅な詐欺師の設定であるジョセフィーヌアン・ハサウェイ)も、どんどんとペニー(レベル・ウィルソン)のペースに乗せられていく様が面白く、作品自体が面白いのはもちろん、こんなおふさげしているアン・ハサウェイを観れるという意味でも貴重な作品では無いでしょうか。両手で中指を立てながら叫んでいるシーンなんかも、絶対観れないですよね。

 

また、コメディと言いながらストーリーの中にはきっちりと詐欺作品要素が入ってきますので、ただ笑って終わるだけでなくラストにかけてはスッキリを締めくくって終わる仕掛けが折り込まれています。作品の時間も93分と短いので、手軽に、笑い有り・オチ有りで楽しみたい時にオススメです。

 

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アイデア・オブ・ユー 〜大人の恋が叶うまで〜 AMAZON ORIGINAL映画の感想

マイケル・ショウォルター監督、アン・ハサウェイ、ニコラス・ガリツィン出演のAMAZON ORIGINALの映画 アイデア・オブ・ユー 〜大人の恋が叶うまで〜

 

 

プライムで何か映画を観ようと思って漁っていたところ発見して先日鑑賞しました。公開は2024年なのに、(そしてアンハサウェイ主演作品なのに)見覚えないな と思っていましたが、AMAZON制作の作品でした。

 

ストーリーや設定は至ってシンプルで、ポップスターのヘイズ(ニコラス・ガリツィン)と一般人のソレーヌ(アン・ハサウェイ)が偶然の出会いから恋に落ち、様々な逆境に立ち向かいながらも結ばれていくラブストーリーで、

ストーリーの盛り上げ役なる逆境も、世間からのバッシング・ポップスター側の過去の女性遍歴(ちょっと前はどこどこのモデルと・・・)年齢差・離婚した元夫 など出てくるのですが、ありきたり感は拭えないラインナップではありました。

世間からのバッシングがSNSを中心に2人の元へ送りつけられる様は時代を感じましたが、2人の関係を面白おかしく煽り立てる記事や見出しの書き方をするのは日米関係なく一般市民の好物なんだな、、と、なんとも嫌な気持ちになってきます。

日本だと家に石を投げ込まれそうなものですが、あまりそういう文化(?)は無いんですかね。

 

また、アン・ハサウェイ好きとしては、ソレーヌは40歳バツイチの女性としていわゆる中年のオバサンという設定で、作中若い女性にそういった扱いを受けたり、SNSでの誹謗中傷の的となりますが、何せ演じてるのがアン・ハサウェイなのでむしろ年齢を感じさせない美しさに意識が向いてしまい設定が入ってこないネガ要素はありました。きっとそういう違和感を感じてしまった人が他にも居るはず。。

 

 

そんなシンプルなストーリーと(個人的には)違和感を多少なりとも感じてしまうキャスティングだったりしましたが、作品のテーマにもなる“大人の“恋については、特に序盤で友人の話したセリフがストーリー全体を表していました

“30歳になるまで人って未熟よね

 その後の10年間で やっと自分らしさを築き始める“

 

ヘイズと出会ってからのソレーヌの葛藤も、シンプルなストーリーながらグッと来たラストの締め方も、この言葉で表現されており、30代前半の自分にとっても深く頷けるセリフでした。

きっと、30代、40代(とそれ以上の)方は、作品を観ながら様々な場面で共感しながら楽しめると思います。

 

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余談ですが、離婚はしているものの子育てに協力(悪く言うと介入)しているような設定がアメリカの映画だと良くありますね。日本で最近話題の共同親権に近しいものだと感じていますが、今作のように良い面(子どもが避難する場所として確保されたり)、悪い面(意見の相違から外力が働いたり)あるはずで、それぞれの家庭に合う適切な形が取れる柔軟性が残されて欲しいなと改めて感じました。

文化の違いはあれど、同様の仕組みをとる国もあるはずなので(アメリカの例が仕組みとしてそうなっているのか、文化から自然とそうなっているのか分かりませんが)、先例に学びながら導入していけるといいな、と。

 

映画 デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 感想

浅野いにおさん原作のデッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 通称デデデデ

 

元々、アジカンの楽曲ソラニンの作詞を浅野いにおさんがされていた(というか、ソラニンの演奏をアジカンが担当した という方が正しい?)ところからソラニンの漫画に入り、おやすみプンプン、素晴らしい世界など浅野いにおワールドにどっぷり浸かってきましたが、今回デデデデが初のアニメ映画化ということでずっと楽しみにしていました。

 

 

前章

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まずは3/22に公開された前章。

作品自体が楽しみ!という感情とは別で、あのちゃんの独特な声や喋り方、おんたんにハマるのか??鑑賞中最後まで違和感拭えなかったらどうしよう?? と、鑑賞前に感じていたのですが、結果としては、声のトーンや口調もドンピシャで、前章が終わる頃にはあのちゃんじゃないと成り立ってないなと思えるくらいにハマり役でした。

 

ストーリーとしては、前章は比較的原作に沿った展開だったのかなと思います。

おんたんや門出たちの日常と当たり前のように東京の空に浮かんでいる侵略者の宇宙船。連載開始が2014年なので東北の震災当時あった風評被害などの社会問題を取り上げるシーンが多数有りますが、改めて今観てみると日常の鬱々とした雰囲気がコロナ禍の先行きの見通せない不安感の漂う日々が思い出され、漫画で読んでいた時よりさらに感情移入しながら観ていました。

 

前章ではそんな日常のパートと、本来訪れるはずだったバットエンドの世界線の話が描かれます。2本立ての映画としてまとめる以上、漫画よりもハイペースで進んでいくことは想定していましたが、意外とこのペースに違和感や端折られた感は感じることなく、原作の雰囲気を大画面で楽しむことができました。

 

後章

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後章は、前章の素晴らしさで期待が高まっていたこともあり、5/24の公開初日に行ってきました。

ただ、完全に自分のスタンスが悪かったのですが、原作と異なるストーリーになっていることを知らずに観てしまい、原作のラストへの展開を探しながら観ていたので(しかも原作を読んでから期間が空いてしまったので流れが違うことに気付くのも遅れ)純粋に作品を楽しむことが出来なかった、、という後悔が残る鑑賞でした。

 

これから観に行かれる方は原作を読んで、違いを楽しみながら観るか、全く読まずにまずは映画単体で楽しむのか、どちらかに降ることをオススメします。

 

 

後章は(前章から引き続きではありますが、より色濃く)ともだち の物語。

鑑賞しながらまだまだ小さい自分の子どもを思い出し、僕は君の絶対なのです と言える、言ってくれる友達に出会える未来がきて欲しいなと強く想いました。また、自分にとっての絶対的な友達の顔も思い出され、しばらくぶりに会いたいな、と、鑑賞後には暖かい気持ちになれる作品だったと思います。

 

ただ、前章同様に後章でもコロナ禍の日常を思い出すようなシーンが多々有り、東京の街がデストラクションしても、コロナ禍からぬるりと日常が取り戻されているように、ふと気付いたら日常が戻ってるんだろうな、という虚しさも同時に感じます。

 

 

特に後章のストーリーについては賛否両論あるようですが、前・後章通して映像も素晴らしく、ただでさえ濃い原作を魅力を残しながら2本の映画に落とし込んだ傑作だと思います。

漫画からアニメ化・映画化への抵抗がある方でも、きっと楽しめる・むしろ再度漫画を楽しむきっかけに出来る作品だと思います。

 

今なら劇場を選べば2本ともスクリーンで観ることもできるかと思うので、お早めに!

 

 

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映画 哀れなるものたち 感想

ヨルゴス・ランティモス監督、エマ・ストーンマーク・ラファロウィレム・デフォー、ラミー・ユセフ出演の哀れなるものたち

 

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ララランドで何回も観てきたエマ・ストーンと、ハルク(というかブルース・バナー)役のマーク・ラファロが出る時点で観たい!というのと異様な雰囲気のテレビコマーシャルにも惹かれ、映画館で何とか観たかったのですがタイミングが合わず、、

ディズニープラスで早速配信が始まったのでそちらで鑑賞しました。

 

ちなみに、ヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンのダッグは、"女王陛下のお気に入り"でも組んでいましたが、私は作品の雰囲気等もあり調べるまで気付いていませんでした。。

 

 

ストーリーは、自殺した妊婦 ベラ・バクスター(エマ・ストーン)の死体を見つけた外科医 ゴドウィン・バクスター(ウィレム・デフォー)が手術を行い、死んだ母親の身体に胎児の脳を移植、その成長を観察する過程の物語。

 

設定だけでもかなり狂気を感じますが、ゴドウィン・バクスター邸には彼が作り出したのがキメラのような動物(ニワトリの身体にブタの頭 などなど)が居たり、馬の首から先が車両にくっつけられた馬車風の自動車が登場したりと、狂気とファンシーさが入り混じった不思議な雰囲気のまま前半は話が進んでいきます。

 

ただ、映画館のスクリーンで観ていたらもっと違ったかもしれませんが、正直前半は退屈な展開がこのまま続くのか?と思い観ていました。

 

内容が深みを増していくのは、ベラ・バクスターがダンカン・ヴェダバーン(マーク・ラファロ)と駆け落ちの旅に出たところから。身体と脳のアンマッチからくるものなのか、知識への探究心が高いベラは旅の中で今まで知らなかったものを見聞き・体験し、知識を深めるとともに自らの思想をアップデートしていきます。

映画ではベラが自らへ取り入れていくものの中に、男尊女卑の文化(特に性的なものについての)、格差の問題など実際の社会問題が表現されています。直接的な表現はされていませんでしたが、周囲の男性がベラに魅力を感じ恋していく様に数年前からよく耳にするマンスプレイニングの問題も垣間見えました。

 

ただ、女性自身が知識を身につけ男性からの差別や軽視を乗り越えながら突き進んでいく様は見ていて気持ちが良く、冒頭の異様な雰囲気の世界から晴れ晴れとした気持ちへと変わっていきます。

両親を失った(と聞かされていた)哀れなベラのお話から、彼女を所有分として扱った結果自らより深く・広い知識を持ったベラに翻弄される哀れな男たちのお話しへと転換していく。

 

鑑賞前・また冒頭を見ていた時の想像とは全く違った前向きな作品でした。

 

2024/5/20時点だとサブスクとして登録されているのはディズニープラスだけのようですが順次増えていくかと。

ParimeVideoではレンタルも開始されています⇨https://amzn.to/4555zDy

 

ちなみに、R18に設定されている通り性描写はかなりガッツリあるので苦手な方はご注意下さい。